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生理のお悩み(月経困難症・PMS・生理不順・不正出血)

生理痛(月経困難症)

生理痛(月経困難症)

生理の直前から生理中は、子宮が収縮することにより、下腹部や腰にかけて痛みが生じることがあります。しかし、鎮痛剤を飲んでも十分な効果が無かったり、仕事や学校を休まなければいけないほど痛みが強い、生理痛が年を経るごとに強くなっているなどの場合は、「月経困難症」と診断されます。生理痛があるのが当たり前となっており、毎回市販の鎮痛薬を使用して乗り越えている方もいるかもしれませんが、生理痛がひどい場合は、子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が原因になっている可能性があります。生理痛にお悩みの方は、我慢せず一度婦人科を受診しましょう。

下腹部痛

生理期間以外に、おへその下から恥骨上部までの下腹部に痛みがある場合は、婦人科疾患の病気の可能性があるため、できるだけ早く婦人科を受診しましょう。入院や手術が必要になる場合もあります。また、婦人科疾患のほかにも消化器疾患や泌尿器疾患の場合もあります。

生理前の不調(月経前症候群:PMS/月経前不快気分障害:PMDD)

生理前はホルモンバランスが急激に変化するため、体調を崩しやすくなり、感情のコントロールが困難になることがあります。PMS(月経前症候群)とは、生理の3~10日程前から始まる心と身体の症状の総称で、主に乳房の痛みやお腹の張り、腰痛、頭痛、むくみ、食欲不振、吐き気などの症状が現れます。また、症状は月経が始まると消えるという特徴があります。PMDD(月経前不快気分障害)とは、症状はPMSとほとんど同じですが、イライラ、抑うつ、不安などの精神不調が強く現れるという特徴があります。PMDDも生理が始まると症状が治まりますが、PMSより少し長い期間症状が現れます。また突然泣き出したり、絶望感を感じたり、怒りが湧いてくるなど、精神症状が著しい場合は、社会生活に影響を与えることがあるため、治療が必要になります。症状や経過によって心療内科での治療が望ましいと判断した場合は心療内科への受診をご提案させていただきます。一人で悩まず、まずはご相談ください。当院では低用量ピル・超低用量ピルや漢方を用いて治療することが多いです。

生理不順

生理不順

生理不順とは、生理周期(生理初日から次の生理までの期間)が24日以下もしくは38日以上の場合のことを言います。初経(初めての生理)から数年は生理が不規則であることは多くありますが、通常は数年のうちに生理周期が整っていきます。また、今まで順調であった生理周期が、不規則になった場合は、疲労や睡眠不足、ストレス、ダイエット、過度な運動によることが多いですが、生理不順が続く場合や、もともと生理が不規則である方は、卵巣機能の病気などが隠れている場合があります。また、生理不順は、病気が原因でなくても、体調管理が難しかったり、排卵のタイミングがわかりにくいとういうデメリットがあります。検査としては、超音波で子宮や卵巣に異常がないか調べたり、血液検査で卵巣ホルモンや甲状腺ホルモン、脳下垂体から分泌されるプロラクチン、貧血などを調べます。漢方や低用量ピル、超低用量ピルなどで治療することが多いです。

不正出血

不正出血(不正性器出血)とは、生理以外で性器から出血が起こることを言います。不正出血は、中間期出血(排卵期に卵胞ホルモンの分泌が一時的に低下して起こる出血)の場合を除いて、ホルモン異常や婦人科疾患が原因となっている可能性があります。子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、子宮膣部びらん、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣のう腫、クラミジアなどの性感染症などさまざまな病気が考えられます。当院では、症状を伺い子宮がん検査、子宮卵巣超音波、性病検査、血液検査などを行い不正出血の原因を調べます。気になる症状がある場合は、早めに婦人科を受診してください。

性感染症(STD)について

過多月経

過多月経とは、生理の際の出血量が多い状態(1日に140mL以上)のことです。過多月経は、貧血を引き起こすことがあります。普通用のナプキンを1時間おきに取り替えないとあふれてしまったり、昼でも夜用のナプキンを着用しないと対応できない、出血にレバーのような血の塊が混じるなどの場合は過多月経の可能性が高いです。生理の際の出血量はなかなか人と比較することが難しいため、貧血と診断されてから、過多月経であったことに気が付く場合も多いです。過多月経は一時的に貧血の治療を行っても、出血量が変わらなければ再び貧血を起こすため、適切な診断と治療が必要になります。

子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜ポリープなどが原因となったり、生理が多いのではなく子宮がんからの出血の場合もあります。子宮卵巣の超音波、子宮がん検査、血液検査などを行い過多月経の原因を調べます。患者さんとご相談の上、漢方や低用量ピル、超低用量ピル、ミレーナなどの治療を行います。外科的処置が必要な場合は、医療機関をご紹介します。